プラセンタで膝治療

膝の痛みの原因の大部分が、変形性膝関節症です。変形性膝関節症になった場合、多くの方が治療の初期段階として、痛み止めの薬を飲んだり、膝サポーターなどを利用しています。しかし、これらの方法は膝の痛みの根本的な解決にはなりません。最初のうちは楽かもしれませんが、日常生活を送る上で膝の痛みは少しずつ悪化していきます。

このような段階では、膝に対する本格的な治療が必要となりますが、その治療の一つとしてヒアルロン酸注射が一般的です。ヒアルロン酸は、美容整形や化粧品にも使われるくらいメジャーなもので、保水力や粘性がとても高い糖の一種です。関節軟骨の成分であるヒアルロン酸を注射う事により、膝の動きを滑らかにし、炎症を抑える事ができます。しかし、全ての人にこの方法が有効かと言われるとそうでもなく、既に関節軟骨が完全になくなってしまっている人には効果がありません。ゼロに何を掛けてもゼロなのと同じで、関節軟骨が完全に擦り減っているのにヒアルロン酸を注射しても意味がないのです。

前回、半月板損傷や変形性膝関節症に効果的な関節鏡手術についてお話しました。本来は、手術で治してしまった方が確実なのですが、どうしても手術に抵抗があるという方も少なくありません。そこで、プラセンタ注射の出番です。

最近良くプラセンタという言葉を耳にしますが、プラセンタとは、胎盤または胎盤から抽出されたエキスの事を言います。プラセンタには細胞活性化作用・抗炎症作用・血行促進作用があると言われています。週に1回注射をする必要がありますが、注射を続けると、軟骨の再生を促進し、炎症を抑えてくれるそうです。

胎盤には一個の受精卵を短期間で成長させる力を持っています。その栄養や、その他受精卵の発育に必要な要素をエキスとして頂くわけですから、その効果は大いに期待できるものだと考えられます。プラセンタのサプリメントも販売されているので、プラセンタ注射を行えるクリニックが近くになければサプリメントを利用するのも良いかもしれません。